渋谷区で保活を始めようとしている方の中には、保育料が他の区と比べて安いと聞いて驚いた方も多いのではないでしょうか。実際に渋谷区は東京23区の中で保育料が最も安い自治体として知られています。
本記事では、渋谷区の保育料が安い理由や具体的な金額、充実した子育て支援制度について詳しく解説します。これから渋谷区での子育てを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
渋谷区の保育料が23区で最も安いと言われる理由
渋谷区の保育料が東京23区で最も安い背景には、区の明確な子育て支援方針があります。渋谷区は2010年(平成22年)から「産みやすく、育てやすく、預けやすいまち渋谷」を目指し、保育料の負担軽減を積極的に実施してきました。
保育園を考える親の会が発行する「100都市保育力充実度チェック」によると、渋谷区の0〜2歳児の月額保育料は中間額で8,850円と、23区内で最安となっています。この金額は2位の区と比較しても約半額という驚きの水準です。
区の財政力と子育て世帯への還元姿勢
渋谷区には大手IT企業をはじめとする多くの企業がオフィスを構えており、法人住民税などの税収が安定しています。この財政力を背景に、子育て世帯への手厚い支援が可能となっています。
渋谷区の担当者は「所得によって応分の負担をしていただくことで軽減が図られている」と説明しており、高所得世帯からの税収を活用して中〜低所得世帯の保育料を抑える仕組みが機能しています。
また、渋谷区は若者の街というイメージが強いですが、30代の子育て世帯が多く住んでおり、その層へのサポートを重視する区政が展開されています。
2025年9月から始まった第1子保育料無償化
渋谷区では令和7年(2025年)9月より、認可保育園等における第1子の保育料無償化がスタートしました。これにより、これまで保育料が発生していた0〜2歳児を持つ世帯の負担がさらに軽減されています。
無償化の対象となるのは月額保育料のみで、延長保育料や園で徴収する日用品代、行事費などは対象外となります。制度の詳細は渋谷区のホームページで確認することをおすすめします。
渋谷区の保育料は具体的にいくらなのか

渋谷区の認可保育園の保育料は、世帯の住民税所得割額によって24の階層に分けられています。月額0円から最高70,400円までの幅がありますが、多くの世帯は比較的低い金額で利用できる設計となっています。
東京都主税局の資料によると、渋谷区の子育て世帯の平均世帯年収は600万円台と推測されています。この年収帯に該当する世帯の保育料は月額12,700円程度で、さらに軽減制度を適用すると実質10,160円程度となります。
世帯年収別の保育料目安
渋谷区の保育料は年収によって大きく異なります。以下は0〜2歳児クラスの目安です。
- 年収400万円以下:保育料0円(100%軽減)
- 年収600万円:月額約10,000円〜13,000円
- 年収1,000万円:月額約13,000円〜20,000円
- 年収1,500万円以上:月額約57,000円〜70,400円
特筆すべきは、年収1,000万円相当の世帯までは保育料が特に安く設定されている点です。共働き世帯が増加する中、この料金設定は大きな魅力となっています。
他の23区との保育料比較
世帯年収600万円を想定した場合、渋谷区の保育料は約7,490円ですが、最も高い墨田区では約32,500円となります。実に4倍以上の差があり、年間にすると約30万円もの違いが生じます。
世帯年収1,000万円の場合でも、渋谷区は約12,960円に対し、墨田区では約50,000円と大きな開きがあります。この価格差は子育て世帯の家計に大きな影響を与える要素といえるでしょう。
渋谷区の保育料に関する軽減制度と補助金

渋谷区では基本の保育料設定が安いだけでなく、さまざまな軽減制度や補助金が用意されています。これらを活用することで、さらに経済的な負担を抑えることが可能です。
特に注目すべきは、渋谷区では給食費が公費負担となっている点です。多くの自治体では保育料とは別に給食費が発生しますが、渋谷区では保護者の負担がありません。
多子世帯向けの保育料軽減
渋谷区では、2人以上のお子さんがいる世帯に対して手厚い軽減制度があります。
- 第2子:保育料が半額
- 第3子以降:保育料が無料
令和5年10月からは第2子以降の月額保育料が無償化されており、多子世帯にとっては非常に有利な制度となっています。ただし、延長保育料や園で徴収する費用は対象外となるため注意が必要です。
認可外保育施設利用者への助成
認可保育園に入れなかった場合でも、渋谷区では認証保育所や認可外保育施設の利用料軽減制度があります。保育の必要性の認定を受けている世帯が対象で、認可保育園との保育料差額を補助する仕組みです。
2025年9月の第1子無償化に伴い、補助上限額も引き上げられました。認可外施設を利用する世帯も、実質的な負担を認可保育園と同程度に抑えられる可能性があります。
渋谷区の保育料以外の子育て支援制度
渋谷区の子育て支援は保育料の安さだけにとどまりません。妊娠期から子育て期まで、さまざまな支援制度が整備されています。
区独自の出産助成金制度や、豪華な内容で話題になる育児パッケージの贈呈など、子育て世帯を応援する姿勢が随所に見られます。
待機児童ゼロの実現
渋谷区は令和3年(2021年)4月に待機児童ゼロを達成し、その後も継続しています。保育施設の迅速な整備を進めた結果、比較的保育園に入りやすい自治体となっています。
万が一待機児童が発生した場合に備え、区内2カ所の認可外保育施設に特別枠を設けるなど、セーフティネットも用意されています。
- 区立・私立保育園:70園以上
- 認定こども園・幼保一元化施設:複数
- 認証保育所・認可外施設:多数
このように選択肢が豊富なため、各家庭のニーズに合った保育園を見つけやすい環境が整っています。
その他の子育て支援サービス
渋谷区では保育料軽減以外にも、多彩な子育て支援サービスを提供しています。
子ども医療費助成は高校生相当年齢まで拡大されており、医療費の心配なく子育てができます。また、ベビーシッター利用の助成制度や、病児・病後児保育の利用料助成なども整備されています。
学童保育(放課後クラブ)は各小学校と連携しており、利用料が無料(おやつ代除く)で午後7時30分まで対応可能と、共働き世帯にとって働きやすい環境が整えられています。
渋谷区の保育料に関するよくある質問
Q1. 渋谷区の保育料はいつ決まりますか?
保育料は世帯の市区町村民税の所得割額によって決定されます。4月〜8月の保育料は前々年の住民税、9月〜翌年3月の保育料は前年の住民税をもとに算定されるため、年度途中で金額が変わることがあります。所得割額は住民税の納税通知書で確認できます。
Q2. ふるさと納税で保育料を安くできますか?
ふるさと納税や住宅ローン控除などで所得割額が減額されている場合でも、これらの控除額を足し戻して保育料が計算されます。そのため、ふるさと納税を活用しても保育料を安くすることはできません。正確な金額は区の保育課に問い合わせることをおすすめします。
Q3. 引っ越してきたばかりでも軽減制度は使えますか?
渋谷区に住民登録があれば、転入してきた方も各種軽減制度を利用できます。ただし、認証保育所などの利用料軽減を受けるには「保育の必要性の認定」を事前に申請する必要があります。転入後は早めに保育課で手続きを確認しましょう。
まとめ
渋谷区の保育料が安い理由は、「産みやすく、育てやすく、預けやすいまち」を目指す区の明確な方針と、それを支える財政力にあります。2010年から継続的に負担軽減を実施し、2025年9月からは第1子保育料の無償化もスタートしました。
東京23区で最安水準の保育料に加え、給食費の公費負担、多子世帯への軽減制度、認可外施設利用者への助成など、重層的な支援制度が整っています。待機児童ゼロも達成しており、子育て環境として非常に魅力的な自治体といえるでしょう。
渋谷区での子育てを検討している方は、ぜひ区の保育課や公式ホームページで最新情報を確認し、各種制度を活用してください。
