川崎市にお住まいの個人事業主やフリーランスの方で、前年の所得税額が一定額を超えた場合は予定納税の義務が発生します。予定納税は年2回に分けて納付する必要があり、納付期限を過ぎると延滞税がかかってしまうため注意が必要です。
この記事では、川崎市における予定納税の期間や納付方法、減額申請の手続きについて詳しく解説します。
川崎市で予定納税が必要な人の条件とは
予定納税とは、その年の所得税および復興特別所得税の一部を事前に納付する制度です。川崎市在住の方も例外ではなく、一定の条件を満たすと予定納税の義務が発生します。
予定納税の目的は、納税者が確定申告時に一度に多額の税金を納付する負担を軽減することと、国の歳入を年間で平準化することにあります。この制度により、年間の税負担を分散させることができるのです。
予定納税基準額15万円以上が対象
予定納税が必要となるのは、予定納税基準額が15万円以上の方です。予定納税基準額とは、その年の5月15日時点で確定している前年分の申告納税額のことを指します。
具体的には、前年の確定申告で納付した所得税額が15万円以上であった場合、翌年は予定納税の対象となります。ただし、給与所得者で年末調整を受けている方や、退職所得のみで確定申告が不要な方は通常対象外となります。
予定納税の対象となる方には、毎年6月中旬頃に税務署から「予定納税額の通知書」が届きます。川崎市の管轄税務署である川崎南税務署または川崎北税務署から送付されますので、届いた際は内容をしっかり確認しましょう。
予定納税額の計算方法
予定納税額は、予定納税基準額を3等分した金額を第1期分と第2期分としてそれぞれ納付する仕組みです。残りの3分の1は確定申告時に精算されます。
たとえば、前年の申告納税額が30万円だった場合の計算は以下のようになります。
- 第1期分:30万円 × 1/3 = 10万円
- 第2期分:30万円 × 1/3 = 10万円
- 確定申告時:残額を精算
なお、特別農業所得者の方については予定納税基準額の2分の1を第2期分として1回のみ納付する特例があります。
川崎市における予定納税の期間と納付期限

予定納税は年2回、第1期分と第2期分に分けて納付します。それぞれの納付期間を正確に把握しておくことが、延滞税を避けるために重要です。
川崎市を管轄する税務署でも、全国統一のスケジュールで予定納税の受付が行われています。納期限が土日祝日にあたる場合は翌営業日が期限となりますので、カレンダーを確認しながら計画的に準備を進めましょう。
第1期分の納付期間
第1期分の予定納税は、毎年7月1日から7月31日までが納付期間となっています。税務署から届く通知書に記載された第1期分の金額を、この期間内に納付する必要があります。
2024年(令和6年)分については定額減税の影響により、第1期分の納期が7月1日から9月30日までに延長されました。このように、税制改正によって納付期間が変更される年もありますので、通知書の内容を必ず確認してください。
振替納税を利用している場合は、納付期間の最終日に指定口座から自動的に引き落とされます。残高不足にならないよう、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
第2期分の納付期間
第2期分の予定納税は、毎年11月1日から11月30日までが納付期間です。第1期分と同様に、通知書に記載された金額をこの期間内に納付します。
11月30日が土日にあたる場合は翌月曜日が納期限となります。年末に向けて忙しくなる時期と重なるため、早めに納付を済ませておくと安心です。
国税庁のパンフレット「令和7年分 予定納税について」によると、予定納税の納期限は厳守が求められており、期限を過ぎると延滞税が発生します。
川崎市で予定納税を行う際の納付方法
予定納税にはさまざまな納付方法が用意されています。自分のライフスタイルに合った方法を選ぶことで、納付忘れを防ぐことができます。
川崎市内の金融機関はもちろん、コンビニエンスストアやスマートフォンアプリを使った納付も可能です。
振替納税による口座引き落とし
振替納税は、指定した銀行口座から自動的に引き落とされる便利な方法です。一度手続きをすれば、毎年の予定納税時に納付忘れを防ぐことができます。
振替納税を利用する場合は、事前に「振替依頼書」を税務署に提出しておく必要があります。引き落とし日は納付期間の最終日となるため、前日までに口座残高を確認しておきましょう。
なお、振替納税では領収書が発行されませんので、通帳の記帳で引き落としを確認することになります。
金融機関や税務署窓口での納付
従来からの方法として、金融機関の窓口や税務署で直接納付することも可能です。税務署から届いた納付書を持参し、現金で納付します。
川崎市内で利用できる主な金融機関には、銀行や信用金庫、郵便局(ゆうちょ銀行)などがあります。窓口の受付時間は金融機関によって異なりますので、事前に確認してから出向くとよいでしょう。
電子納税やスマホ決済での納付
近年はe-Taxを利用したダイレクト納付やインターネットバンキング、スマートフォン決済アプリでの納付も普及しています。
主な電子納付の方法は次のとおりです。
- ダイレクト納付(e-Taxで口座振替)
- インターネットバンキング
- クレジットカード納付
- スマホアプリ納付(PayPay、d払いなど)
- コンビニ納付(バーコード付き納付書が必要)
電子納付は24時間いつでも手続きができるため、日中忙しい方にもおすすめの方法です。
川崎市の法人市民税における予定申告の期間
川崎市に事務所を構える法人の場合、法人市民税の予定申告・中間申告が必要になることがあります。所得税の予定納税とは異なる制度ですが、混同しやすいため確認しておきましょう。
川崎市の市税納期カレンダーでは、法人市民税の申告期限が明確に定められており、事業年度に応じたスケジュール管理が求められます。
予定申告・中間申告の申告期限
法人市民税の予定申告・中間申告は、事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内に行う必要があります。たとえば、4月1日から翌年3月31日を事業年度とする法人の場合、中間申告の期限は11月30日となります。
確定申告については、原則として事業年度終了の日の翌日から2か月以内が期限です。期限を過ぎると加算税や延滞税が課される可能性がありますので、経理担当者は余裕を持ったスケジュール管理を心がけてください。
法人市民税の納付期限の注意点
法人市民税の納付期限は申告期限と同日です。申告書を提出しても納付を忘れると延滞税が発生しますので、申告と納付はセットで行いましょう。
川崎市への法人市民税の申告・納付に関する問い合わせは、かわさき市税事務所法人課税課が窓口となっています。不明点がある場合は早めに相談することをおすすめします。
川崎市で予定納税の減額申請をする方法
予定納税基準額は前年の所得をもとに計算されますが、今年の所得が大幅に減少する見込みの場合は減額申請を行うことができます。
減額申請が認められれば、予定納税額を減らすことができ、資金繰りの負担を軽減できます。
減額申請が認められる条件
予定納税の減額申請は、以下のような事情がある場合に認められます。
- 廃業や休業により事業収入がなくなった
- 業況不振で今年の所得が前年より大幅に減少する見込み
- 災害や盗難により事業用資産に損害を受けた
- 医療費控除や扶養控除など所得控除が増加する見込み
- 新たに住宅ローン控除の適用を受ける
これらの条件に該当する場合は、申告納税見積額が予定納税基準額を下回ることを示す書類とともに減額申請書を提出します。
減額申請書の提出期限
減額申請には提出期限が設けられており、期限を過ぎると申請が受理されません。
第1期分と第2期分の両方を減額申請する場合は7月1日から7月15日まで、第2期分のみの減額申請は11月1日から11月15日までが提出期限です。ただし、年によって期限が変更される場合がありますので、国税庁のホームページで最新情報を確認してください。
減額申請の手続きの流れ
減額申請の具体的な手続きは以下の流れで進めます。
- 国税庁のホームページから減額申請書をダウンロード
- 必要事項を記入し、添付書類を準備
- 所轄の税務署に提出(e-Taxでの電子申請も可能)
- 税務署から承認・一部承認・却下の通知を受ける
添付書類としては、業況不振が理由であれば6月末時点の損益計算書、災害の場合は被害状況がわかる書類などを用意します。申請が認められれば新しい予定納税額が通知されますので、その金額で納付を行います。
川崎市で予定納税を滞納した場合の延滞税

予定納税の納付期限を過ぎてしまうと、延滞税というペナルティが課されます。延滞が長引くほど延滞税も増えていきますので、できるだけ早く納付することが重要です。
延滞税の計算方法と税率
延滞税は、納期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて計算されます。2025年(令和7年)の延滞税率は以下のとおりです。
納期限から2か月以内の延滞については年2.4%(延滞税特例基準割合+1%)、2か月を超える延滞については年8.7%(延滞税特例基準割合+7.3%)が適用されます。
たとえば、10万円の予定納税を30日間延滞した場合、約200円程度の延滞税が発生します。金額自体は大きくありませんが、延滞が続くと税率が上がり負担が増えますので注意が必要です。
滞納を防ぐための対策
予定納税の滞納を防ぐには、以下の対策が効果的です。
まず、振替納税を利用することで納付忘れを防止できます。また、スマートフォンのカレンダーにリマインダーを設定しておくことも有効です。
資金繰りが厳しい場合は、早めに減額申請を検討するか、税務署に相談して納税の猶予制度を利用することも選択肢となります。放置せず、できることから対策を講じましょう。
川崎市の予定納税と確定申告の関係
予定納税はあくまで所得税の前払いであり、最終的には確定申告で精算されます。予定納税額と実際の所得税額との差額によって、追加納付または還付が発生します。
確定申告での精算方法
確定申告書には予定納税額を記載する欄があり、第1期分と第2期分の合計額を記入します。確定申告で計算された所得税額からこの予定納税額を差し引いた金額が、実際に納付する税額となります。
確定申告書への予定納税額の記載を忘れると、二重納付になってしまう可能性がありますので注意が必要です。通知書は確定申告時まで大切に保管しておきましょう。
還付を受けられるケース
予定納税額が確定申告で計算された所得税額を上回っていた場合は、差額が還付されます。還付金は確定申告書に記載した口座に振り込まれます。
還付が発生するケースとしては、今年の所得が前年より減少した場合や、医療費控除や住宅ローン控除などで税額が減った場合が挙げられます。還付申告は確定申告期間(翌年2月16日~3月15日)だけでなく、翌年1月1日から5年間提出可能です。
川崎市の予定納税に関するよくある質問
予定納税の通知書が届かない場合はどうすればいい?
予定納税の通知書は毎年6月中旬頃に届きますが、届かない場合は管轄の税務署に問い合わせましょう。川崎市の場合、川崎南税務署(電話:044-222-7531)または川崎北税務署(電話:044-852-3221)が管轄となります。
e-Taxで電子交付を希望した場合は書面での送付がありませんので、e-Taxのメッセージボックスを確認してください。
予定納税額を間違えて多く払ってしまった場合は?
予定納税額を多く払いすぎてしまった場合でも、確定申告で精算されますので心配ありません。払いすぎた分は還付金として戻ってきます。
還付には還付加算金という利息のようなものが加算されることもありますので、結果的に少し増えて戻ってくる可能性があります。
転居した場合の予定納税はどこで行う?
年の途中で川崎市から転居した場合でも、予定納税の納付先は変わりません。予定納税額の通知を受けた時点の所轄税務署に対して納付を行います。
ただし、転居届を税務署に提出しておくと、確定申告時の手続きがスムーズになりますので早めに届け出ておきましょう。
まとめ
川崎市における予定納税の期間は、第1期分が7月1日から7月31日まで、第2期分が11月1日から11月30日までとなっています。予定納税基準額が15万円以上の方が対象となり、6月中旬に届く通知書の金額に従って納付を行います。
納付方法は振替納税やe-Tax、コンビニ納付など多様な選択肢があり、自分に合った方法を選ぶことができます。今年の所得が前年より大幅に減少する見込みの場合は、期限内に減額申請を行うことで納付額を減らすことも可能です。
予定納税の納付期限を過ぎると延滞税が発生しますので、カレンダーにリマインダーを設定するなどして確実に納付を行いましょう。最終的には確定申告で精算されますので、通知書や納付の記録は大切に保管しておいてください。
